短期運用に強い不動産クラウドファンディング7選!1〜3ヶ月・半年〜1年まで期間別に比較

不動産クラウドファンディングは、1万円程度の少額から手軽に始められる不動産投資です。なかでも大きな特徴が「運用期間の短さ」にあります。

従来の不動産投資では、数年単位で資金が拘束されるケースが多く、流動性の低さがネックとされていました。

一方、不動産クラウドファンディングでは最短1ヶ月〜最長でも1年未満の短期間で完了するファンドも多く、資金効率を重視する投資家にとって理想的な仕組みとなっています。

短期運用型のファンドであれば、比較的リスクを抑えながら投資ができるため、不動産投資初心者の方も始めやすい点が魅力です。

そこで、本記事では短期運用に強い不動産クラウドファンディングサービスを7選ご紹介します。運用期間ごとの特徴やメリット・デメリットまで解説するので、短期で資産の運用をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

目次

1年未満の案件がある不動産クラウドファンディングおすすめ7選ランキング

不動産クラファンサービス運用期間その他の主な特徴
COZUCHI・短期(3ヶ月〜3年程度)から中長期(3年〜10年程度)まで柔軟に選べる・一部、中途解約が可能
・累計投資額が業界トップクラス
Rimple6ヶ月の運用期間が中心・独自ポイント制度(リアルエステートコイン)あり
・都心の案件が中心
まにわく3ヶ月〜1年未満の短期運用が中心・比較的新しいサービス
・利回りが高い
TSON FUNDING6ヶ月〜1年程度・ファンド組成数が業界トップクラス
・キャピタル型とインカム型から選択可能
FUNDROP6ヶ月〜1年程度・都心部や人気エリアの案件が多い
・会員登録がスムーズ
利回りくん・3ヶ月〜1年が中心
・10年〜20年の超長期型案件もあり
・有名人とのコラボなど話題性のある案件が多い
・社会貢献や地域創生に関わる案件が多い
FANTAS funding・6ヶ月〜1年程度が中心
・2ヶ月前後の超短期もあり
・一部案件でアップサイド配当を導入している
・ファンド数が業界トップクラス

COZUCHIは短期〜中長期まで運用期間を柔軟に選べる

COZUCHIは短期〜中長期まで運用期間を柔軟に選べる
運営会社株式会社LAETOLI
運用期間・短期運用型:3ヶ月〜3年程度
・中長期運用型:3年〜10年程度
累計投資額1,145億円
組成ファンド数133件(2025年6月時点)
過去の元本割れ0件
平均利回り7.4%
最低投資金額1万円

COZUCHIは、3ヶ月から10年まで幅広い運用期間のファンドを提供している不動産クラウドファンディングサービスです。

「短期運用型」「中長期運用型」の2種類が用意されており、資金計画やライフステージに合わせて柔軟に選べます。

運用タイプごとの特徴が明確で、投資初心者から経験者まで幅広い層に対応しています。

短期と中長期の運用対応ごとの特徴は以下の通りです。

運用タイプ運用期間特徴
短期運用型3ヶ月〜3年程度・匿名組合型
・短期で収益確定しやすい
・ミドルリスク、ミドルリターン
・1万円から投資可能
中長期運用型3年〜10年程度・毎月配当あり
・毎月の配当と売却益の獲得が期待できる
・ローリスク、ローリターン
・10万円から投資可能

短期型は1万円から始められる手軽さがあり、比較的早く収益を確定できる点が魅力。中長期型は毎月配当を受け取りながら、売却益も狙える仕組みです。

COZUCHIは運用期間を柔軟に選べる点や、投資金額、中途換金のしやすさなど、投資初心者から経験者まで幅広い層におすすめです。

Rimpleは約半年の運用期間が中心でポイ活もできる

Rimpleは約半年の運用期間が中心でポイ活もできる
運営会社プロパティエージェント株式会社
運用期間6ヶ月が多い
累計投資額50億円以上
組成ファンド数103件(2025年7月時点)
過去の元本割れ0件
平均利回り2.7〜4%
最低投資金額1万円

Rimpleは、上場企業が運営する安定志向の投資家向けの不動産クラウドファンディングサービスで、利回りはやや控えめながら安心感のある設計が魅力です。

ファンドのほとんどの運用期間が6ヶ月に設定されており、投資初心者や資金効率を重視したい方にとって非常におすすめです。予定より早期に償還される場合もあり、資金を次の投資にスムーズに回しやすい高い流動性が魅力と言えます。

また、「リアルエステートコイン」を使えば、永久不滅ポイントなどの各種ポイントを1コイン1円で投資に利用でき、ポイ活感覚で不動産投資が始められます。1万円から投資が可能で、初心者から経験者まで幅広い層におすすめできるサービスです。

まにわくは3ヶ月〜1年の短期運用が多く高利回り

まにわくは3ヶ月〜1年の短期運用が多く高利回り
運営会社株式会社新日本コンサルティング
運用期間3ヶ月〜
組成ファンド数27件
過去の元本割れ0件
平均利回り3〜10%
最低投資金額10万円

まにわくは2023年5月にサービスを開始した比較的新しい不動産クラウドファンディングサービスです。他社の大手サービスと比較すると実績は少ないものの、2025年7月時点で27件のファンドを組成し元本割れもありません。

取り扱うファンドは3ヶ月〜1年未満の短期運用型が中心で、直近の平均利回りは8%超のファンドもあり、高収益の案件が多いのも特徴です。

最低投資額は10万円からとやや高めですが、少額資金を効率良く運用したい方や、リスクを抑えて投資経験を積みたい方にも適しています。案件数や運用実績には今後も注目が必要ですが、短期運用と高利回りを重視したい方に特におすすめです。

TSON FUNDINGは半年〜1年の短期運用が中心でキャピタル型とインカム型を選択可能

TSON FUNDINGは半年〜1年の短期運用が中心でキャピタル型とインカム型を選択可能
運営会社株式会社TSON
運用期間6ヶ月〜1年程度
累計投資額約238億円
組成ファンド数262件(2025年7月時点)
過去の元本割れ0件
平均利回り5.5%
最低投資金額10万円

TSON FUNDINGは、ファンド組成数が業界トップクラスを誇る不動産クラウドファンディングサービスです。特に、6ヶ月〜1年程度の短期運用ファンドが中心で、資金の拘束期間が短く、流動性を重視する投資家におすすめです。

土地の仕入れから物件管理までを自社で一貫対応することで、数多くのファンド提供と高利回りの両立を実現しています。

さらに、独自のAIによる物件選定を導入し、短期での運用や売却を効率的かつ安定的に組成する体制を整えている点も魅力です。

TSON FUNDINGでは「キャピタル型」「インカム型」の2種類のファンドが提供されており、投資スタイルやリスク許容度に応じて選べます。それぞれの特徴は以下の通りです。

ファンドタイプ匿名組合型(キャピタル型)任意組合型(インカム型)
運用期間半年〜1年程度約3年以上
おすすめの人初心者向け(有限責任)中上級者向け(無限責任あり)
特徴・短期で資金回収が可能
・高い流動性
・毎月または四半期ごとに分配
・長期保有型

短期運用で、まずは少額から始めたい初心者の方には匿名組合型ファンドがおすすめです。リスクの取り方や資金の使い方に応じて、ご自身に合うファンドタイプを選びましょう。

FUNDROPは1年未満の運用期間中心で居住用賃貸住宅が多い

FUNDROPは1年未満の運用期間中心で居住用賃貸住宅が多い
運営会社ONE DROP INVESTMENT株式会社
運用期間6ヶ月〜1年程度
組成ファンド数33件
過去の元本割れ0件
平均利回り6.1%
最低投資金額1万円

FUNDROPは、2020年にサービスを開始した不動産クラウドファンディングサービスです。1万円から始められる少額投資で、6ヶ月〜1年程度の中期運用ファンドを中心に展開しています。

これまでに組成された33件全てのファンドが運用期間1年未満で、資金の拘束期間が短く、投資資金を効率的に回したい方に最適です。

主に居住用賃貸住宅を対象としており、平均利回りも6.1%と高めでリスクを抑えながら確実に資産を育てたい投資家におすすめです。

さらに、スマホで最短5分でオンライン本人認証ができる「eKYC」を導入しており、スピーディーに手続きができるのも魅力の一つ。会員登録作業に時間をかけずに迅速に気軽に始めたい初心者にも嬉しいポイントです。

短期運用と少額投資、手軽さを重視したい投資家に非常におすすめの不動産クラウドファンディングサービスと言えるでしょう。

利回りくんは3ヶ月の短期から最長20年の超長期まで幅広くテーマ性の強さが魅力

利回りくんは3ヶ月の短期から最長20年の超長期まで幅広くテーマ性の強さが魅力
運営会社株式会社シーラ
運用期間・3ヶ月〜3年が多い
・10年〜20年の超長期案件もあり
累計投資額100億円以上(2024年12月時点)
組成ファンド数132件
過去の元本割れ0件
平均利回り4.4%
最低投資金額1万円

利回りくんは、東証スタンダード上場企業のシーラホールディングスの子会社「株式会社シーラ」が運営しています。超短期の3ヶ月から3年程度の案件を中心に、最大20年の超長期まで運用期間が非常に幅広いのが大きな特徴です。

社会貢献や地域創生に関わるテーマ性の強い案件が多く、投資を通じて社会や地域の課題解決に参加できる点も大きな魅力。

以下の通り話題性のある案件が多いため、ぜひ参考にしてみて下さい。

ファンド名運用期間内容
Ocean Front Okinawa Yomitanson6ヶ月沖縄県読谷村のリゾートエリアのアパート対象案件
太陽光データエンターABURAJIMA5年太陽光発電とデータセンターの複合プロジェクト
THE CHIKURA UMI BASE CAMP8年箕輪厚介氏がスペシャルサポーターのリゾート施設
イヌネコヒルズ10年前澤友作氏プロデュースのペット共生マンション
大樹町ロケットファンド10年〜20年北海道大樹町の宇宙関連プロジェクトを応援する超長期型ファンド

FANTAS fundingは1年未満の短期ファンドが多くアップサイド配当もあり

FANTAS fundingは1年未満の短期ファンドが多くアップサイド配当もあり
運営会社FANTAS technology株式会社
運用期間6ヶ月〜1年程度
組成ファンド数259本
過去の元本割れ0件
平均利回り3.5〜7.0%
最低投資金額1万円

FANTAS fundingは、東京23区を中心としたエリアの物件を多く取り扱い、空き家再生の事業に注力している点が特徴です。

2ヶ月〜1年程度の短期運用型が中心で、特に5〜6ヶ月の案件が多く、全体的に12ヶ月未満の短期ファンドが主流となっています。

毎月数件ペースで新規ファンドが公開されており、短期間で資金を回しやすく、投資のリズムを作りやすい点も魅力です。

さらに、一部のファンドでは予定よりも早く償還された場合でも、当初想定されていた運用期間分の配当が満額支給される「アップサイド配当方式」を導入しています。

類似制度としてCOZUCHIでもアップサイド配当がありますが、利益が上振れた場合に限り、追加配当が支払われる仕組みです。

一方、FANTAS fundingは早期償還でも配当額が減らない全期間配当保証型なので、投資家にとって不利になりにくい安心感のある設計が魅力です。

不動産クラウドファンディングの平均運用期間は360日

一般社団法人不動産クラウドファンディング協会(J-RECF)が運営する不動産クラウドファンディングデータベースによると、不動産クラウドファンディングの平均運用期間は360日とされています。

実際に公開されている全769案件のうちのファンド期間の割合は以下の通りです。

運用期間割合
2年以上        6%
1年〜2年    24%
半年〜1年60%
3ヶ月〜半年9%
3ヶ月未満2%

それぞれ、以下の運用期間のそれぞれの特徴について解説していきます。

1年以上の長期ファンドは全体の30%

不動産クラウドファンディングの長期ファンドとは、運用期間が1年以上の案件のことです。特に1年〜3年程度の期間が多く、全体のおよそ30%を占めています。

長期間にわたり安定した収益を得たい投資家に向いている一方で、資金の流動性は低くなる点には注意が必要です。また、経済情勢や不動産市場の変動など、外部要因の影響を長期的に受けやすいリスクもあります。

長期ファンドを選ぶ際は、運用会社の実績や物件の安定性、エリアの将来性などをよく確認しておくことが重要です。

半年から1年間の短期ファンドは全体の60%

短期ファンドは運用期間が半年〜1年未満の期間のことで、全体の60%を占める最も多いカテゴリーと言えます。比較的早期に分配金や元本を回収できるため、資金の回転率を高めたい投資家に人気があります。

運用期間が短いため、景気や不動産市況の急変による影響が小さく、相場が不安定な時期でもリスクを抑えやすい点がメリットです。

不動産クラウドファンディング初心者にもおすすめで、収益性と安全性のバランスを重視したい場合にも適した選択肢です。

3ヶ月などの半年未満の超短期ファンドは全体の10%

超短期ファンドは、3ヶ月〜半年未満の運用期間を指し、全体の10%を占める少数派と言えます。資金の流動性を重視する投資家や、まずは少額で不動産クラウドファンディングを試したい初心者層に特におすすめです。

運用期間が短い分、得られるリターンは控えめですが、投資リスクの可視化がしやすく、マーケットの大きな変動を受ける前に運用が終了する点は安心材料です。

タイミングによる失敗リスクも比較的抑えられるため、気軽に不動産クラウドファンディングを始めたい方にもおすすめでしょう。

短期運用の不動産クラウドファンディングを利用すべき方

短期運用の不動産クラウドファンディングの利用が向いているのは、以下のような方です。

それぞれの特徴を詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみて下さい。

まずは一度お試しで投資を始めたい初心者の方

不動産クラウドファンディングは、1万円程度の少額から始められるサービスが多く、大きなリスクを抱えることなく投資を始められます。物件の選定や管理は全て運営会社が担うため、投資家は分配金を受け取るだけで手間もかかりません。

さらに短期運用型の案件であれば、数ヶ月〜1年程で資金が戻るため、まずは試してみたいという初心者の方にとって、始めやすい選択肢となるでしょう。

長期型のファンドで投資をする前に、まずは短期の運用で感覚を掴みたいという方におすすめです。

高利回りのキャピタルゲイン型案件に興味がある方

短期運用の不動産クラウドファンディングは、高利回りを狙いたい方におすすめです。不動産クラウドファンディングには主に「キャピタルゲイン型」「インカムゲイン型」の2種類がありますが、キャピタルゲイン型は物件の売却益を配当原資とするため、年利10%以上の案件が登場する場合もあります。

さらに、想定より高値で売却できた場合は、利回りの上振れも期待できる点が魅力です。一方、その分リスクも高めで、物件の選定や運営会社の信頼性が特に重要になるため案件を慎重に見極める姿勢が求められます。

なるべく資金を拘束させず多くの案件に投資したい方

短期運用の不動産クラウドファンディングは、投資資金を柔軟に動かしたい方に適しています。数ヶ月〜1年程の運用期間が中心のため、分配金や元本が早く手元に戻り、次の案件へとスムーズに再投資が可能です。

また、1万円前後から少額投資ができるため、複数の案件に資金を分散させることもできます。そのため、リスクの軽減や効率的な資産運用にもつながります。

さらに、短期案件であれば条件の良い新たな案件が出てきた際に、スムーズに投資先を切り替えられる点も魅力です。

償還遅延や元本割れといったリスクを避けたい方

短期運用の不動産クラウドファンディングは、リスクを抑えながら運用したい方にもおすすめです。投資期間が数ヶ月〜1年と短いため、経済情勢や不動産市況の大きな変動リスクを受けにくいのが特徴です。

もちろん元本保証はないため、物件の売却が措定通りに進まなければ元本割れや遅延のリスクもゼロではありません。こうしたリスクを軽減するためには、信頼性の高い運営会社や案件を選ぶことが重要です。

投資サイクルを柔軟に設計できる方

短期運用の不動産クラウドファンディングは、投資サイクルを柔軟に設計したい方におすすめの投資方法です。1年未満や数ヶ月単位の案件が多く、資金の流動性を高めやすく柔軟に投資サイクルを設計したい方に向いています。

ライフイベントや急な出費に合わせて投資タイミングや金額を調整しやすく、少額から始めたい初心者にも適しています。短期で運用が終了するため、得られた資金を再投資したり複数案件に分散しやすくリスク管理にも効果的です。

短期運用の不動産クラウドファンディングを利用する場合の注意点

短期運用の不動産クラウドファンディングを利用する際は、以下の3点に注意が必要です。

注意点を理解した上で、ご自身の投資スタイルに合っているかを検討してみて下さい。

手間がかかり効率が悪い

短期運用型の不動産クラウドファンディングは、資金の流動性や柔軟な投資設計が可能な点が魅力ですが、手間や効率の面での注意が必要です。

運用期間が短いため、案件終了ごとに新たな投資先を探して申し込む必要があり、その度に比較検討や手続きが発生する点はデメリットと言えるでしょう。

人気案件はすぐに締め切られることも多く、タイミングを逃さないように頻繁なチェックが求められます。

また、資金が再投資されるまでの待機期間が生じやすく、賃金効率が低下する恐れもあります。短期運用のメリットを活かすには、こまめな管理と計画的な投資判断が欠かせない点には注意しておきましょう。

運用期間が短い分、分配金の総額は低くなりがち

短期運用型の不動産クラウドファンディングは、資金の流動性が高く運用しやすい一方で、運用期間が短いため分配金の総額が低くなりやすい点が特徴です。

つまり、利益を得る期間が短ければ短いほど、得られる分配金も少なくなる傾向があります。

仮に100万円を投資した場合、運用期間1年であれば利益は約10万円ですが、半年では約5万円となります。同じ利回りであっても運用期間の長短によって収益の総額に差が出るのです。

短期運用は「小回りが利く」「リスクを抑えやすい」といった利点がある一方で、長期ファンドに比べて利益の総額は小さくなってしまう点は注意ポイントです。

大きな利益を狙いたい場合には、資金拘束期間の長い長期ファンドの検討もしてみましょう。

運用終了から償還までのタイムラグがあることも

短期運用型の不動産クラウドファンディングでは、運用終了から償還までにタイムラグが生じることが多いため、注意が必要です。多くのファンドでは運用終了日と償還日が異なり、終了後に決算や精算業務を経て出資金と分配金が返還されます。

サービスによっては1ヶ月程度のタイムラグが発生することもあるため、「短期運用だからすぐに資金が戻る」とは限りません

資金計画を立てる際には、タイムラグを見越しておくことで、資金を予定通りに活用できないリスクを抑えられるでしょう。