不動産クラウドファンディングに興味はあるけれど、まだ最初の一歩を踏み出せていない方も多いのではないでしょうか。
私自身、これまでに15件以上の不動産クラウドファンディングサービスを利用してきましたが、実際に投資してみると、少額から始められる安心感や、運用期間の短さ、分配金の楽しみなど、思っていた以上にリアルな体験ができました。
本記事では、私が実際にやってみて感じたメリットやデメリット、注意点を体験談としてご紹介します。
不動産クラウドファンディングへの投資を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
不動産クラウドファンディングをやってみた体験談
私は現在以下の不動産クラウドファンディングサービスを利用しています。
ここでは、これらの不動産クラウドファンディングサービスを利用した体験談をご紹介します。投資判断の材料として参考にしてみてください。
GATES FUNDING

私は2025年に入り、GATES FUNDINGの第15号・22号・23号案件に投資しました。まだ償還は迎えていませんが、それぞれの案件に個性があり、投資額の大小を変えながら取り組んでいます。
第15号案件の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:16万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:10%
米軍向けの賃貸アパート案件です。すでに満室で安定稼働していたことに加え、米軍が家賃を決めるため、一般相場よりも高い賃料収入が得られる点に魅力を感じました。さらに劣後出資が20%設定されており、投資家保護が厚い点も安心材料となり、投資を決めました。
第22号案件の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:30万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:10%
超高級レジデンスを対象とした案件です。売却リスクが低いと考え、いつもより多めに投資しました。さらに、GATES FUNDING初となる「アップサイド配当」導入ファンドであり、想定利回りを超えるリターンが狙える可能性がある点も大きな魅力でした。
第23号案件の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:2万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:10%
こちらは、隣接する土地をまとめて取得し、資産価値を高めて売却を狙うプロジェクトです。成功すれば大きな利益が期待できる一方、隣地を買い取れなければ計画が難航するリスクもあると判断し、不安を考慮して少額投資にとどめました。
GATES FUNDINGは、観光地の一等地や将来価値が高まるような「レア案件」を扱うのが魅力です。案件ごとにリスクとリターンを見極めながら、投資額を調整することで、自分なりのバランスを取りながら挑戦しています。
COZUCHI

私は2025年に入り、「原宿駅前一棟ビル」と「中央区銀座商業ビル フェーズ2」の2件に投資しました。どちらも早期運用終了となり、そのうち1件はすでに償還されています。
原宿駅前一棟ビルの案件内容や投資額は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:10ヶ月
- 想定利回り:6%
当初は2025年1月31日~11月29日までの運用予定でしたが、実際には9月26日に終了しました。まだ分配金の支払いはされていませんが、約8ヶ月の運用で源泉徴収後に3,900円が支払われる予定です。
中央区銀座商業ビル フェーズ2の案件内容や投資額は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:8.50%
この案件は元々2025年4月19日~2026年4月18日までの予定でしたが、わずか3ヶ月後の7月30日に運用終了となりました。早期償還だったため、受け取った分配金は951円と、想定よりかなり少なめです。償還が早いこと自体は安心できますが、リターンが物足りなかったのも正直なところです。
COZUCHIは想定利回り上振れ案件が多いのが魅力で、私もそれを狙って投資をしています。新規案件が出るたびに申し込んでいますが、競争率が高く、実際に投資できたのは今年はまだ2件だけです。COZUCHIだけに頼るとどうしても資金効率が悪くなるので、他の不動産クラウドファンディングと併用したほうが良いと実感しています。
らくたま

私は2025年に入り、らくたまの「らくたま16号(麻布十番①)」「らくたま21号(小樽①)」「らくたま25号(多摩川リバーサイド①)」「らくたま27号(富岡新築プロジェクト:フェーズ1)」の4件に投資しています。そのうち1つは早期運用終了しており、すでに償還されています。
らくたま16号(麻布十番①)の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:9万円
- 運用期間:9ヶ月
- 想定利回り:6.1%
この案件は、本来2025年2月16日〜11月18日まで運用される予定でした。ところが、6月4日に早期償還となり、思った以上に早く資金が戻ってきました。
早期償還だったものの、アップサイド配当方式のおかげで結果は大満足でした。4ヶ月もたたない運用期間で実質利回り15.6%、分配金は3,301円が支払われました。予定より早く資金が戻り、しかも想定以上の利回りを手にできたのは、ちょっとしたボーナスをもらったような気分です。
らくたま21号(小樽①)の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:11ヶ月
- 想定利回り:6.1%
この案件に投資を決めた一番の理由は、3段階のEXITプランが用意されていたことです。もし計画通りに進まなくても、複数の出口戦略があることで「最悪のケースでもちゃんと終了できるんだな」と安心感を持てました。
らくたま25号(多摩川リバーサイド①)の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:6.1%
劣後出資が20%以上と高めに設定されている点や、出口戦略が明確に示されている点が安心感がありました。加えて、アップサイド配当方式が採用されていたのも魅力的でした。もしうまくいけば想定以上のリターンが狙えるので、「これは挑戦してみたい!」と思い、投資を決めました。
らくたま27号(富岡新築プロジェクト:フェーズ1)の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:6.1%
この案件は、劣後出資比率が30%と高い点や、隣地をすでにらくたまが取得しているため将来的にバリューアップの可能性がある点が魅力的でした。出口戦略が見えやすいのは投資する上で大きな安心材料になります。
らくたまはアップサイド配当方式を採用している案件が多いのが魅力です。通常は早期償還になると分配金が減ってしまいますが、らくたまの場合は想定利回り通りの分配金が支払われるので、投資家にとってありがたい仕組みだと感じています。
さらに、劣後出資比率が高いことや、運用終了の翌日に償還されるスピード感も嬉しい部分です。加えて、ベネフィットステーションのように投資以外の楽しみがある点も、他にはない魅力です。今後も少しずつ投資額を増やし、合計で50万円規模まで育てていきたいと考えています。
ただし、デメリットもあります。らくたまは人気が高く倍率が非常に厳しいため、投資したい案件に申し込んでもなかなか当選しないのが正直なところです。部分当選が多いのでつい「多めに申し込んでおこう」と考えてしまいますが、全額当選してしまうリスクもあるので、その点は注意が必要だと実感しています。
大家どっとこむ

私は2025年に入り、大家どっとこむの「久が原PJ#84×キャンペーン付」「#110 白楽FSビル」の2件に投資しています。そのうち1つは早期終了し、すでに償還されています。
久が原PJ#84×キャンペーン付の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:20万円
- 運用期間:7ヶ月
- 想定利回り:5%
この案件は2025年3月5日~2025年9月30日までの運用予定でしたが、早期終了し、7月22日に償還されています。そのため、運用期間は約4ヶ月で分配金は4,587円でした。
#110 白楽FSビルの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:5%
この案件は利回りは控えめですが、インカムゲイン型でリスクは少ない点、似たような案件の償還実績がある点、運営会社の経営状態も悪くない点から、投資を決めました。
大家どっとこむは利回りは控えめですが、過去にトラブルは一切なく、運営会社は上場企業と安心感が高いのが特徴です。また、堅い案件が多く、高いリターンよりも安全性を重視したいという方に向いています。
オルタナバンク

私はこれまでにオルタナバンクの「【3ヶ月毎分配】国内中期運用型ID610」「【3ヶ月毎分配】著名ファンド投資資金ローンID611」「【3ヶ月毎分配】海外長期運用型ID678」「【毎月分配】累計申込金額300億円突破記念ファンドID695」「【3ヶ月毎分配】海外中長期運用型ID832」5件に投資しています。そのうち2件はすでに償還されています。
【3ヶ月毎分配】国内中期運用型ID610の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:20万円
- 運用期間:20ヶ月
- 想定利回り:7.5%
2023年9月20日から2025年6月2日までの長期運用で、分配金は合計20,278円でした。一括ではなく3ヶ月ごとに分配される仕組みだったため、定期的にボーナスが入ってくる感覚があり、とても楽しかったです。長期運用でもこうして定期的にリターンがあると、資金の動きを実感でき、投資を続けるモチベーションにもなりました。
【3ヶ月毎分配】著名ファンド投資資金ローンID611の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:1万円
- 運用期間:39ヶ月
- 想定利回り:7.5%
2023年9月27日〜2027年1月4日までの長期運用です。1万円しか投資していませんが、分配金は1,954円もらえる予定です。長期運用で比較的利回りも良い点に惹かれました。
【3ヶ月毎分配】海外長期運用型ID678の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:1万円
- 運用期間:34ヶ月
- 想定利回り:7.5%
2024年3月21日〜2027年2月1日までの長期運用です。この案件も長期運用で比較的利回りが良い点に惹かれて投資しました。
【毎月分配】累計申込金額300億円突破記念ファンドID695の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:9万円
- 運用期間:11ヶ月
- 想定利回り:8%
2024年4月23日〜2025年3月31日までの運用で、5,332円の分配金が支払われました。利回りも良く、1年以内の短期運用で、毎月分配金が入って来る点が良かったです。
【3ヶ月毎分配】海外中長期運用型ID832の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:36ヶ月
- 想定利回り:8%
2025年3月27日〜2028年3月31日までの長期運用案件です。5万円しか投資していませんが、分配金は9,591円支払われる予定です。
私はオルタナバンクでは主に長期案件に投資しています。1ヶ月の超短期運用案件もありますが、基本的には毎月または3ヶ月ごとに分配金が支払われるケースが多く、長期運用でもきちんと案件が回っている安心感があり、長期運用案件を好んでいます。定期的に分配金が入ることで、長期間でも資金の動きを実感でき、運用状況を逐一確認しなくても安心して投資を続けられるのが魅力です。
Bankers

私は多数の不動産クラウドファンディングサービスを利用していますが、累計投資件数が最も多いのはバンカーズです。2025年以降に償還の案件では、下記の9件に投資しています。
- 「【円建て】インドネシア デジタル金融サービス事業支援ファンド第2号」
- 「【円建て】バルカン地域 デジタル金融サービス事業支援ファンド第1-7号」
- 「【海外】短期6ヶ月ファンド第1-3号【保全劣後型】」
- 「【国内】短期3ヶ月ファンド第1-4号」
- 「【毎月分配型】【円建て】インドネシア個人向け金融事業者ファンド2号」
- 「【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-9号」
- 「【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-10号」
- 「【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-18号」
- 「【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-19号」
そのうち7件は既に償還済みで、順調に分配金も受け取ることができました。
【円建て】インドネシア デジタル金融サービス事業支援ファンド第2号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:1万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:6.4%
この案件はすでに償還済みで、3,491円の分配金を受け取ることができました。最近ではインドネシア系の案件は非常に人気で、募集開始直後にすぐ埋まってしまい投資できないことも多いです。
しかし、私が投資した2024年当初は、募集枠が埋まるスピードも比較的ゆるやかで、応募しやすかったのを覚えています。タイミングによって投資のしやすさが大きく変わるため、募集状況をこまめにチェックする重要性を実感しました。
【円建て】バルカン地域 デジタル金融サービス事業支援ファンド第1-7号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:3万円
- 運用期間:13ヶ月
- 想定利回り:7%
この案件もすでに償還済みで1,813円の分配金を受け取ることができました。
【海外】短期6ヶ月ファンド第1-3号【保全劣後型】の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:3万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件もすでに償還済みで、741円の分配金を受け取ることができました。投資額や運用期間は少なめだったためリターンは小さいですが、銀行に預けておくよりも数百倍効率的に資産が増える感覚を味わえました。
最近では海外の短期運用案件は3ヶ月が多く、募集開始直後に枠が埋まってしまうこともあり、タイミングを逃すと投資しにくくなっています。この経験から、短期案件に投資する場合は募集情報をこまめにチェックすることの重要性を実感しました。
【国内】短期3ヶ月ファンド第1-4号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:3万円
- 運用期間:3ヶ月
- 想定利回り:6%
この案件もすでに償還済みで、356円の分配金を受け取ることができました。投資金額が少なく、運用期間も短かったためリターンはかなり少額ですが、少額でも実際に利益が出る感覚を体験できたのは大きな収穫でした。こうした短期・少額案件は、資金を少しずつ動かしながら不動産クラウドファンディングに慣れるには最適だと感じています。
【毎月分配型】【円建て】インドネシア個人向け金融事業者ファンド2号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:7.7%
この案件は2025年1月から運用が始まり、まだ償還はされていませんが、すでに1,910円の分配金を受け取ることができました。毎月分配される仕組みなので、少しずつお金が増えていくのを実感しながら楽しめるのが魅力です。
【海外】短期3ヶ月ファンド第1-9号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:3ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件はすでに償還済みで、2,367円の分配金を受け取ることができました。定期的に登場する案件ですが、非常に人気が高く、最近では募集開始から5分以内に完売することがほとんどです。私が投資したときは運良く枠に入ることができましたが、タイミングを逃すとすぐに投資できないことも多く、人気案件への投資はスピード勝負だと実感しました。
【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-10号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:6万円
- 運用期間:3ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件もすでに償還されており、1,047円の分配金を受け取ることができました。
【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-18号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:3ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件もすでに償還されており、1,692円の分配金を受け取ることができました。
【円建て】【海外】短期3ヶ月ファンド第1-19号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:19万円
- 運用期間:3ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件はすでに運用は終了していますが、分配金はまだ支払われていません。バンカーズでは、運用終了から償還・分配金の支払いまで約10日程度とスピーディーなので、分配金を待つ間も安心感があります。今回の案件では、もうすぐ3,114円の分配金が支払われる予定です。
この案件は償還実績も豊富で、運用期間も短いため、償還後は再び同じ案件に投資して資金を効率よく回していきたいと考えています。短期間で資金が戻ると、投資の計画も立てやすく、気軽に次の案件へ挑戦できるのが魅力です。
バンカーズでは過去に償還遅延が発生した案件がありますが、幸い私はその案件には投資していませんでした。その後の運営側の対応は誠実で、問題ないと判断し、投資を続けています。
バンカーズは短期運用で比較的利回りが良い案件が多く、運用終了後は償還金や分配金をすぐに次の案件に回すことで、資金効率よく投資を続けられます。特に海外案件が豊富なため、円安対策や分散投資を考えている方にもおすすめのサービスです。私自身も、海外案件を中心に少額ずつ分散して投資し、資金を効率的に回す運用を楽しんでいます。
利回り不動産

2025年に入り、私は利回り不動産の「利回り不動産67号ファンド(青森県ヘルスケア施設)」に投資しています。
利回り不動産67号ファンド(青森県ヘルスケア施設)の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:6万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:10.0%
この案件は利回り上振れ期待型ファンドということで、想定利回りを上回るリターンが出ればいいなと期待して投資を決めました。運用期間が12ヶ月ですが、分配金は2回に分けて支払われる仕組みになっています。既に1回目の分配金として、2,407円を受け取ることができました。ヘルスケア施設を対象とした案件は人気が高く、募集倍率も毎回高い傾向にあります。
利回り不動産は、アップサイド配当方式を採用したファンドもあり、全体的に人気が高い印象です。案件自体は魅力的なものが多いのですが、運営会社の財務状況には少し懸念があります。固定比率や負債比率が高く、毎年上昇傾向にあるため、財務面は決して安定しているとは言えません。私自身は、このリスクを踏まえたうえで利回りの魅力と短期運用のメリットを重視して投資するかどうかを判断しています。
LEVECHY

私は2025年以降に償還されるものを含めると、LEVECHYの「LEVECHYファンド11号」「LEVECHYファンド16号」に投資しています。
LEVECHYファンド11号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:11ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件はすでに償還されており、5,929円の分配金を受け取ることができました。
LEVECHYファンド16号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:1万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:10%
2026年2月末までの運用のため、まだ償還はされていませんが、796円の分配金が支払われる予定です。
LEVECHYはこれまで応募倍率が非常に高く、人気のある不動産クラウドファンディングサービスだと感じていました。しかし、2025年に「LEVECHYファンド13号」(通称ニセコ案件)で償還遅延が発生し、その後の対応が不十分だと言われています。償還遅延が起こったのであれば、毎月の進捗状況の報告などがあれば投資家としても安心できますが、実際には進捗報告の約束にもかかわらずほとんど情報が届かず、不安を感じる投資家が多いようです。
私自身もこの対応を受けて以来、新規案件への投資は控えています。同じように考える投資家も多いようで、最近では応募倍率も以前よりやや落ち着いてきた印象です。この経験から、運営会社の対応力や情報開示の質は、投資を判断する上で非常に重要だと実感しました。
ヤマワケエステート

私は2025年以降に償還される案件を含めると、「北海道札幌市すすきの 中心商業地ファンド」「千葉県館山市 約4000坪・大規模リゾート向けファンド」「沖縄県阿嘉島 リゾートヴィラファンド」「沖縄県水納島リゾート地 EXITファンド」「大阪 大国町 2nd 土地バリューアップファンド」「大阪市淀川区 宅地ファンド」「東京都港区六本木 駅近テナントビルファンド」「渋谷区神宮前 宅地ファンド」の8件に投資しています。そのうち5件は既に償還されています。一方で、3件は償還遅延となっており、予定通りに資金が戻ってきていない状況です。
北海道札幌市すすきの 中心商業地ファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:15%
この案件は、すでに運用が終了し償還される予定でしたが、償還が再々延期となってしまいました。当初の償還予定は2025年5月30日でしたが、現在は2026年5月29日に変更されています。さらに、現在裁判中とのことで、今後また延期されるのではないかと不安に感じています。
私はこの経験から、投資先を選ぶ際には運営会社の信頼性や過去の償還実績、トラブル時の対応状況を事前にしっかり確認することの重要性を改めて実感しました。特に、長期運用で裁判や法的手続きが絡む案件は、資金が戻るタイミングが不透明になり、精神的な負担が大きくなると感じています。
千葉県館山市 約4000坪・大規模リゾート向けファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:10ヶ月
- 想定利回り:20.4%
この案件はすでに運用終了し、償還されており、16,903円の分配金を受け取ることができました。利回りは非常に良いため、無事に償還されて安心しました。
沖縄県阿嘉島 リゾートヴィラファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:11ヶ月
- 想定利回り:12.5%
この案件も償還遅延が発生しており、当初は2025年4月30日に償還される予定でした。しかし再々延期が発表され、2026年4月30日まで延びてしまいました。物件の価値が上がっている沖縄の案件だっただけに、安心していた分、こうして遅延が起きてしまったのは非常に残念に感じています。やはり高利回り案件は魅力もある一方で、こうしたリスクがあることを実感させられました。
沖縄県水納島リゾート地 EXITファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:11ヶ月
- 想定利回り:16%
この案件も2025年8月末に運用終了が発表されましたが、償還予定日は延長されることになりました。ただ、延長といってもその間の配当はきちんと支払われる予定なので、資金が眠ったままになるわけではありません。償還が遅れるのは少し残念ですが、延長期間も利回りが確保される点は安心材料だと感じています。
大阪 大国町 2nd 土地バリューアップファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:14%
この案件はすでに運用終了しており、3,725円の分配金を受け取ることができました。運用期間は半年と短期間でしたが、それでもこれだけのリターンが得られたのは正直嬉しいです。銀行に預けているだけでは得られない収益なので、やはり不動産クラウドファンディングに投資して良かったと感じました。
大阪市淀川区 宅地ファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:10ヶ月
- 想定利回り:13.5%
この案件もすでに運用終了しており、3,534円の分配金を受け取ることができました。
東京都港区六本木 駅近テナントビルファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:30万円
- 運用期間:5ヶ月
- 想定利回り:15.2%
この案件もすでに運用終了しており、21,081円の分配金を受け取ることができました。わずか5ヶ月という短期間で、ちょっとした旅行に行けるくらいのリターンが得られたのは大きな魅力に感じます。まとまった利益を短期で受け取れると「また次も投資してみよう」というモチベーションにもつながり、不動産クラウドファンディングの楽しさを実感できます。
渋谷区神宮前 宅地ファンドの投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:20万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:15.4%
この案件もすでに運用終了しており、16,267円の分配金を受け取ることができました。償還遅延続きだったため不安に感じていましたが、無事運用終了して安心しました。
ヤマワケエステートは、リスクが高い分、他社では見られないような超高利回り案件が多く登場するのが魅力です。サービス開始当初はその利回りに惹かれ、私も積極的に投資していました。
しかし、実際に償還遅延が発生した際、報告が遅れたり説明が不十分だったりと、対応に不信感を抱くことがありました。その経験から、現在は新規案件への投資は控えています。残っている3件はいずれも償還遅延中ですが、なんとか無事に返ってくることを願っている状況です。
実際に利用してみて、不動産クラウドファンディングは非常に便利で魅力的な投資手段である一方、案件や運営会社の見極めを怠ると、このように償還遅延というリスクに直面する可能性があるのだと実感しました。
CAPIMA

私は2025年以降に償還される案件を含めると、CAPIMAの「老舗の鮮魚仲卸 事業拡大支援 担保付ローンファンド #2」「【短期:6ヶ月】サービサー物件割安取得 担保付ローンファンド#2」に投資しています。
老舗の鮮魚仲卸 事業拡大支援 担保付ローンファンド #2の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:30万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:6%
この案件はまだ運用期間中ですが、すでに3回の分配金を受け取っており、合計で10,746円となっています。定期的に分配があると「きちんと運用されている」という安心感もありますし、ちょっとしたお小遣いのような感覚で楽しめます。
さらに、この案件は優待付き案件だったため、年末にはお刺身セットが届きました。サーモン、マグロ、塩辛、いくら、数の子、明太子といった豪華な内容で、ちょうどお正月時期だったこともあり、家族みんなで贅沢な食卓を囲むことができました。
投資から金銭的なリターンを得られるだけでなく、こうした実物の優待も楽しめるのは、不動産クラウドファンディングならではのユニークな魅力だと感じています。
【短期:6ヶ月】サービサー物件割安取得 担保付ローンファンド#2の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:13万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:8%
この案件は短期運用で利回りも比較的高いことから、投資を決めました。
CAPIMAは一定額以上の投資で優待が付く案件が多く、単に利回りを狙うだけでなく「投資以外の楽しみ」があるのが魅力です。私も実際に優待付き案件に投資して、分配金だけでなく実際の品が届く体験をすると、投資へのモチベーションがより高まりました。
現在運用中の案件が終了し、償還後に資金が戻ってきたら、また優待付き案件を狙って投資したいと考えています。数字だけではなく、実際に「形」としてリターンを感じられるのは、CAPIMAの大きな魅力だと思います。
FUNDI

私は2025年に入り、FUNDIの「千葉市データセンター FUNDI プロジェクト#1」「読売ランド駅 一棟マンション FUNDI プロジェクト#2」「印西市データセンター追加買取 FUNDIプロジェクト#6」に投資しています。
千葉市データセンター FUNDI プロジェクト#1の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:40万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:12%
FUNDI立ち上げ一発目の案件ということで、「絶対に失敗できない」という運営側の意気込みを感じさせる内容でした。案件はデータセンター関連で、国策事業という安心感に加え、すでに売買契約が締結済みのEXITファンドという点も大きな魅力でした。さらに、万が一のリスクに備えて上場企業による買取保証が付いており、元本割れや償還遅延の可能性はかなり低いと判断しました。
そのため、私自身も安心して大きな金額を投資することができました。また、上振れの可能性もあり、想定を上回るリターンが狙える点も投資を後押しした理由のひとつです。
読売ランド駅 一棟マンション FUNDI プロジェクト#2の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:12ヶ月
- 想定利回り:8%
個人的に応援したいサービスだと感じているため、2号目の案件にも少額ではありますが投資しました。1号目の運用状況や情報開示の姿勢がしっかりしていたことから安心感があり、今後の成長にも期待しています。
印西市データセンター追加買取 FUNDIプロジェクト#6の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:3万円
- 運用期間:5ヶ月
- 想定利回り:11.5%
1号目と同じく、データセンター案件であることに魅力を感じ、今回も投資を決めました。最近ではTECROWDなど他のサービスでもデータセンター案件が登場していますが、当初はこうした案件自体が珍しく、希少性の高い投資対象だと感じたため、再び挑戦することにしました。
FUNDIは2024年にスタートした新しい不動産クラウドファンディングサービスで、まだ償還実績はない段階です。そのため実績面では不安が残るものの、運営側がYouTubeで案件の解説を行うなど情報開示に積極的で、投資家が安心できるよう配慮している点は評価できます。また、落選した場合に次の案件への優先権が与えられる仕組みも魅力で、投資家目線のサービスだと感じました。
私自身も期待を込めて投資しており、今年の年末に第1号案件が償還予定なので、無事に返ってきてくれることを願っています。
FANTAS FUNDING

私は2025年に入り、FANTAS FUNDINGの「FANTAS repro PJ 第48号」「FANTAS repro PJ 第51号」の2件に投資しています。そのうち1件は早期運用終了しており、もうすぐ分配金も支払われる予定です。
FANTAS repro PJ 第48号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:10万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:6%
アップサイド配当方式を採用している点に魅力を感じ、投資しました。
FANTAS repro PJ 第51号の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:4ヶ月
- 想定利回り:6%
この案件も、アップサイド配当方式を採用している点に魅力を感じて投資しました。当初の運用予定は2025年11月28日まででしたが、早期運用終了となり、9月30日に運用が終了しました。分配金はもうすぐ支払われる予定ですが、アップサイド配当方式のおかげで、早期終了でも想定通りの分配金が受け取れるのが嬉しいポイントです。
250件以上の豊富な実績があるにもかかわらず、これまで1度もトラブルが発生していない点やアップサイド配当方式を採用しているファンドがある点に魅力を感じて投資しています。また、豊富な実績がありながらも、COZUCHIやらくたまなどに比べるとまだまだ穴場で当選しやすいのが嬉しいです。
GALA FUNDING

私は2025年に入り、GALA FUNDINGの「 GALA FUNDING#29(横濱関内)」
GALA FUNDING #29(横濱関内)の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:15万円
- 運用期間:6ヶ月
- 想定利回り:3%
首都圏の駅近築浅区分マンションという安心感に加え、劣後出資比率が30%と高く、運営者の自己資本比率も70%と安全性の高い点に魅力を感じて投資しました。利回り自体は他社と比べると控えめですが、銀行預金の約15倍のリターンが期待できるため、個人的には十分満足しています。
GALA FUNDINGは、上記のような堅実な案件が多いため、今後は投資額を少しずつ増やしていきたいと考えています。安定性が高く安心して資金を預けられる点が魅力で、資産運用の軸として活用していきたいです。
SOLS

私は2025年に入り、SOLSの「SOLS第13号案件:大阪府吹田市」に投資しました。早期償還となっており、既に償還されています。
SOLS第13号案件:大阪府吹田市の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:5万円
- 運用期間:5.9ヶ月
- 想定利回り:5.10%
この案件は当初、2026年1月13日までの運用予定でしたが、2025年9月に早期運用終了となり、既に334円の分配金を受け取ることができました。運用期間は1ヶ月強と短かったため、銀行預金に比べれば大きなリターンですが、少額投資のため分配金は少し物足りなく感じました。
SOLSは、居住用マンションや商業ビルなど、比較的安定性の高い不動産を中心に案件を組成しており、リスクを抑えながら投資できる点が魅力です。さらに、アップサイド配当方式を採用している案件もあり、利回りの上振れも期待できます。また、SOLS Walletは、投資資金の管理や分配金の受け取りをスマートに行える電子ウォレット機能で、入出金や案件間の資金移動が簡単にできるため、今後ぜひ活用したいと思っています。
NINE FUND

私は2025年に入り、NINE FUNDの「NINE FUND Vol.10」に投資しています。
NINE FUND Vol.10の投資額や案件内容は以下のとおりです。
- 投資額:50万円
- 運用期間:4ヶ月
- 想定利回り:8.5%
利回りが比較的高めでありながら手堅い投資先だと感じ、投資を決めました。投資対象は札幌の物件で、地域分散によるリスク低減にも活用できます。さらに、劣後出資比率が40%と高く、マスターリース契約や空室保証も付いているため、安全性が高いと判断しました。
NINE FUNDの案件の多くは安全性が高く、地域分散によってリスクを下げつつ、利回りも高めに設定されている点が魅力です。安全性と利回りを両立させたい方におすすめなサービスです。
やってみて実感した不動産クラウドファンディングのメリット
不動産クラウドファンディングをやってみて実感したメリットはたくさんあります。私が感じた主なメリットは以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
少額から投資できる安心感
不動産クラウドファンディングのメリットのひとつは、やはり少額から投資できる安心感です。数百万円が必要な不動産投資と違い、1万円や10万円といった小さな金額から始められるので、「まずは試してみよう」と気軽に取り組めました。
初心者にとって、最初の一歩のハードルが低いのは大きなメリットだと思います。実際に私も、リスクを抑えつつ複数案件に分散投資できたことで安心感が増し、運用状況を見守るのも楽しみになりました。
手間がほとんどかからない
不動産クラウドファンディングの魅力は、投資後の手間がほとんどかからないことです。株式投資のように日々の値動きを気にする必要もなく、物件の管理や入居者対応といった不動産オーナー特有の作業も一切ありません。
やることといえば、最初に案件を選んで申し込み、あとは運用状況や分配金の報告を確認するだけです。忙しい仕事や家庭の合間でも負担にならず、投資を続けやすいと実感しました。
短期間で増えて戻って来る
短期間でお金が増えて戻ってくる点も魅力に感じています。運用期間は1年以内と比較的短く設定されている案件が多く、「いつになったら回収できるのか…」という不安を感じにくいのが魅力でした。
私が投資した案件でも、予定より早く償還されたケースがあり、数ヶ月で元本と分配金が戻ってきたときは「本当に増えて返ってきた!」と実感できて嬉しかったです。初心者でも成果を体験しやすいので、投資を続けるモチベーションにもつながっています。
資金計画を立てやすい
資金計画が立てやすい点も嬉しいポイントです。案件ごとに運用期間や想定利回りが明確に示されているため、「この金額を〇ヶ月運用すればいくら増える」という見通しが立てやすく、ライフプランや副収入の計画にも組み込みやすいです。
実際に私も複数の案件に少額ずつ投資して、分配金の時期や金額を予測しながら資金を回せる点に安心感を感じました。初心者でも無理なく運用でき、計画的に投資を楽しめるのが大きなメリットです。
銀行預金よりも資産が動いている実感
不動産クラウドファンディングを始めてみて感じたのは、銀行預金に眠らせているよりも資産が動いている実感があることです。預金だと金利はほとんど付かず、通帳の数字が変わるのはわずかな利息だけですが、クラウドファンディングでは数ヶ月ごとに分配金のお知らせが届き、「自分のお金が運用されてちゃんと働いているんだ」と実感できます。少額でも投資していることでお金への意識が変わり、将来の資産形成に対して前向きになれました。
優待が楽しみになる
不動産クラウドファンディングを始めてみて意外だったのは、投資以外の楽しみがあることでした。利回りや分配金はもちろん大事ですが、サービスによっては優待が用意されており、それが私にとっては思った以上に嬉しいポイントとなっています。
たとえば私が利用している「CAPIMA」では、年末に優待としてお刺身をいただいたことがあります。ちょうどお正月前の時期に届き、家族と一緒に食卓で楽しめたのは特別な体験でした。
数字で分配金を受け取るのも嬉しいですが、こうして形あるものを受け取れると「投資してよかった」と実感が強まります。銀行預金では味わえない、投資を生活の楽しみに変えてくれる要素だと感じています。
やってみて実感した不動産クラウドファンディングのデメリット
不動産クラウドファンディングを利用して得たメリットはたくさんありますが、もちろんデメリットも存在します。私が感じた主なデメリットは以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
人気案件はすぐ埋まる
不動産クラウドファンディングのデメリットとしてまず感じるのは、人気案件はあっという間に埋まってしまうことです。特に利回りが高かったり立地が良い案件は投資家の注目度が高く、募集開始から数分で満額になることも珍しくありません。
実際に私も「らくたま」や「COZUCHI」には何度も申し込みをしていますが、抽選方式のためほとんど当たりません。数万円だけ部分当選することはあっても、狙った金額をしっかり投資できることは少ないです。さらに、バンカーズの短期運用案件は先着順ですが、こちらも開始から数分で枠が埋まってしまい、申し込みが間に合わないこともあります。
人気があるのは安心材料とも言えますが、投資できないと資金が遊んでしまうのが悩ましいところです。そのため私は、複数サービスを併用してチャンスを分散するようにしています。
償還遅延が起こりうる
不動産クラウドファンディングには、償還遅延が起こりうるというリスクもあります。先ほどご紹介したとおり、私自身もヤマワケエステートの案件で2件、実際に償還遅延を経験しました。
2023年からクラウドファンディングを始め、多数の案件に投資してきましたが、これまで遅延したのはその2件だけです。全体から見れば少ない件数かもしれませんが、やはり自分のお金が予定通り戻らないというのは想像以上に不安を感じるものでした。
もちろん、遅延したからといって必ずしも元本割れするわけではなく、無事に返済されるケースも多いです。しかし「予定日にお金が戻らない」という事実だけで精神的な負担は大きくなりますし、次の投資資金の回し方にも影響が出てしまいます。運用期間が短い案件だからこそ資金効率を意識していたのに、遅延によって計画が狂うと「やはりリスクはあるんだな」と痛感しました。
不動産クラウドファンディングは便利で魅力も大きいですが、こうしたリスクを理解したうえで、余剰資金で投資することが大切だと思います。
早期償還で利回りが下がる
早期償還は、一見すると「予定より早くお金が戻ってきたからラッキー」と思われがちですが、実際には投資家にとってデメリットになることがあります。なぜなら、予定していた運用期間より短くなることで、期待していた利回りを得られないからです。
たとえば1年間の案件に投資しても、半年で償還されれば実際の利益は半分程度に減ります。さらに、その資金を次に投資しようとしても、人気案件はすぐ埋まってしまうため、思うように再投資できないケースもあります。結果として「お金は戻るけど利回りは伸びない」という状況になりやすいのです。
部分当選のリスク
私が実際に投資して感じたデメリットの一つが、部分当選のリスクです。特にらくたまでは、希望した金額を全額投資できず、一部だけ当選することが多い印象です。
たとえば、10万円投資したい案件に申し込んでも、5万円だけ当選するケースがあります。少額でも投資できるのはありがたいのですが、余った資金は予定通りに運用できず、資金効率が下がってしまうこともあるのです。また逆に、全額当選してしまうケースもあり、部分当選を見越して多めに申し込むと、思わぬ形で資金が拘束されることもあります。
部分当選は、人気案件や抽選方式の宿命でもありますが、こうした特性を理解したうえで申し込み金額を調整したり、複数サービスに分散して投資することが重要だと実感しました。
【初心者の方へ】実感した不動産クラファンの失敗ポイント
不動産クラウドファンディングは少額から始められ、短期間で分配金を受け取れる魅力的な投資手段ですが、実際に投資してみると「思った通りにいかない」と感じる場面も少なくありません。私自身も複数の案件に投資する中で、さまざまな失敗ポイントに気づきました。ここでは、初心者の方がつまずきやすい失敗ポイントを私の体験を交えて解説します。
不動産クラウドファンディングを利用して、私が実感した失敗ポイントは以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
利回りだけで飛びつく
不動産クラウドファンディングに慣れてきた頃、私は利回りの高さに魅力を感じて案件に飛びつくことが多くありました。利回りが高い案件は「短期間で効率よく資金を増やせる」と思える一方で、基本的に利回りの高さはリスクの高さと比例するということを忘れがちです。利回りが控えめな案件の方が、安定性や安全性が高く、堅実な投資先であることが多いのですが、慣れてくると「少し物足りない」と感じることもあります。
そんな中で出会ったのが、ヤマワケエステートの高利回り案件です。利回りに魅力を感じて投資を始めましたが、当時は安全性や運用計画を十分に確認できていませんでした。その結果、現在2件の償還遅延が発生しています。
償還遅延は高利回り案件だけで起こるわけではありませんが、利回りが高いほどリスクも大きくなることを痛感しました。今では、利回りの数字だけで判断せず、案件の安全性や運用の仕組みをしっかり確認して投資することの大切さを学んでいます。
クリック合戦を甘く見た
不動産クラウドファンディングでは、先着方式の人気案件は数分で募集が埋まってしまうことが多く、クリック合戦の厳しさを痛感しました。1分や2分で満額になってしまう案件も珍しくなく、倍率が高いとサイトが重くなってなかなか開けないまま、あっという間に募集が終了してしまうこともあります。
私も実際に何度か経験しましたが、応募ボタンを押すタイミングが少しでも遅れると、希望する案件に投資できないことがありました。サービスが人気になればなるほど、このクリック合戦は厳しくなり、初心者が「次こそは」と思っても簡単にはチャンスを掴めません。
過去には、募集の翌日くらいでも投資できたバンカーズの短期案件もありましたが、今では開始から5分以内に埋まってしまうこともあるため、いかに準備とタイミングが重要かを痛感しました。人気案件に投資したい場合は、事前にログインして待機し、素早く操作できる体制を整えておくことが必要だと学びました。
少額分散の意識が薄かった
不動産クラウドファンディングを始めた頃、私は少額での分散投資の重要性をあまり意識していませんでした。一つの案件にまとまった金額を投資してしまうことが多く、もし案件が遅延したり想定通りに進まなかった場合、資金の回転が滞ってしまうリスクがあると後から気づきました。
たとえば、1件に集中的に投資すると、想定より早期償還された場合や部分当選になった場合に、余った資金の運用先に困ることがあります。逆に、複数案件に少額ずつ分散して投資しておけば、リスクを抑えつつ資金効率も良くなると実感しました。
初心者のうちは「少額でも大きな利回りが得られる案件に集中したい」と思いがちですが、分散投資の意識を持つことで安心感が増し、長期的に資金を運用しやすくなると感じています。
運用会社の信用力を調べてなかった
不動産クラウドファンディングを始めた頃は、案件の利回りや運用期間ばかりを見て、運用会社そのものの信用力を深く調べていませんでした。上場企業が運営しているのか、過去にトラブルはなかったのか、金融庁の免許を持っているのかなど、安心して資金を預けるために大切な情報を後回しにしていたのです。
実際に投資を続ける中で、会社の経営基盤や実績の差によって募集案件の安定性や償還のスムーズさに違いがあることを実感しました。知名度の低い事業者でも誠実に運営しているケースはありますが、やはり信用力が高い会社のほうが精神的な安心感は大きいです。
初心者の頃はつい「高利回りだから投資したい」と考えてしまいますが、案件と同じくらい運用会社そのものを調べることが重要だと今では強く感じています。
私が個人的に好きな運営会社は「らくたま」や「NINE FUND」です。上場企業が運営しているわけではありませんが、案件内容や仕組みから「投資家を第一に考えている」と感じられる点が魅力です。劣後出資の比率が高く設定されていたり、アップサイド配当方式を採用していたり、出口戦略がきちんと明記されていたりと、投資家に有利な設計が多いのも安心感につながります。
また、らくたまについては運用終了の翌日に償還されるスピード感や、投資以外でも優待が楽しめる仕組みなど、細やかな配慮も感じられます。上場企業のようなブランド力や規模の安心感はないものの、投資家目線を大切にしている姿勢に共感しており、今後も長く付き合いたいと考えている運営会社のひとつです。
やってみて実感した不動産クラウドファンディングのサービス選びのコツ
不動産クラウドファンディングを始めてみると、サービスごとに特徴や強みが大きく違うことに気づきました。利回りの高さや案件の種類だけでなく、償還のスピード感や投資家向けのサポート体制など、実際に利用して初めて見えてくるポイントもあります。
私自身も複数のサービスを使う中で、「ここは安心できる」「ここは自分に合わない」と感じる場面がありました。ここでは、その体験をもとに、サービスを選ぶときのコツを紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
投資先の安全度を見極める
不動産クラウドファンディングでは、利回りの高さや案件の魅力に目を奪われがちですが、実際に投資してみると「どれだけ安全性があるか」を見極めることが非常に大切だと実感しました。たとえば、観光地にある物件は話題性や将来性はありますが、景気や流行に左右されやすく、思わぬリスクを抱えることもあります。一方で、住居用のアパートやマンションは需要が安定しており、景気変動の影響を受けにくいのが強みです。
私自身、米軍向け賃貸や都心のレジデンスなど「安定した賃料収入が見込める物件」に投資したことで安心感を持てました。利回りだけで判断するのではなく、賃貸需要の有無や出口戦略の明確さ、劣後出資の割合といった安全度をチェックすることが、結果的にリスクを抑える投資につながると感じています。
償還実績を確認する
サービスを選ぶうえで私が重視しているのが過去の償還実績です。不動産クラウドファンディングは、予定通りに運用が終了し、きちんと元本と分配金が返ってきて初めて安心できる投資です。そのため、どれだけ多くの案件を無事に償還してきたかは、運営会社の信頼性を判断する大切な材料になります。
私自身、実際に投資を始めてから「償還がスムーズな会社」と「遅延が出やすい会社」の違いを肌で感じました。もちろん、償還遅延は必ずしも運営会社の不誠実さによるものではなく、市場環境や物件状況に左右されることもありますが、それでも実績の差は安心感に直結します。初心者の方はまず、過去にどの程度の案件が予定通り償還されているかを必ず確認し、信頼できる会社を選ぶことをおすすめします。
運営会社の信頼度を重視する
不動産クラウドファンディングを選ぶ際には、案件内容だけでなく、運営会社の信頼度もしっかり確認することが大切です。どんなに魅力的な案件でも、運営会社に不安があれば安心して資金を預けることはできません。実際に過去には、行政から業務改善の指導を受けた事業者もあり、投資家にとってはリスクを意識せざるを得ない出来事でした。
私自身も投資を始めた頃は利回りばかりを気にしていましたが、今では「金融庁の免許を持っているか」「運営会社の財務基盤は安定しているか」「過去にトラブルがなかったか」などを確認するようにしています。信頼度の高い会社を選べば、長期的に安心して投資を続けられるだけでなく、精神的なストレスも少なくて済みます。
運用期間と資金拘束のバランスを考える
不動産クラウドファンディングを利用して実感したのは、案件の「運用期間」だけを見て判断してしまうと、思ったより資金効率が悪くなることがあるという点です。というのも、運用終了後すぐに償還されるわけではなく、分配や清算の手続きに時間がかかるため、実際には資金が1〜2ヶ月以上拘束されるケースもあるからです。たとえば「6ヶ月運用」と記載されていても、償還まで含めると8ヶ月以上資金が戻らないこともあります。この差は、実質利回りに大きく影響してきます。
私の経験上、らくたまやバンカーズは償還スピードが非常に早く、運用終了の翌日や数日以内に返ってくるため安心感があります。それに対し、GATES FUNDINGはおおよそ1ヶ月、COZUCHIも1ヶ月前後かかるケースが多く、ヤマワケエステートでは2ヶ月ほど待ったこともありました。
こうしたサービスごとの違いを知らずに投資してしまうと、「短期案件だから効率的」と思っていたのに実際には資金が長く拘束されてしまい、予定していた資金計画が狂うこともあります。初心者の方は「運用期間」だけでなく、運用終了から償還までにどのくらい時間がかかるのかも意識して確認することが、効率的な投資につながると感じています。
遅延時の対応を調べる
実際に投資してみて一番強く感じたのが「遅延時の対応」の差です。ヤマワケエステートに投資したとき、運用終了の連絡を受けて「もうすぐ償還されるな」と安心していたのですが、なんと償還日の前日に「遅延します」とメールが届きました。事前に何の兆候もなく、直前になって初めて知らされる形だったので、正直かなり不信感を持ちました。
しかもEXIT案件であったにも関わらず遅延が発生し、「あれほど宣伝していた案件でもこうなるのか」と不安になり、それ以降ヤマワケエステートへの投資は控えています。もちろんリスクがあることは承知の上で投資しているので、遅延自体は仕方ないと思っていますが、対応の遅さや説明が十分でなかった点が問題でした。
一方、バンカーズでも償還遅延が発生していますが、その際の対応は好印象でした。予定よりも分配金は減ってしまったものの、遅延理由や今後の対応について早めに説明があり、投資家に対して誠実さを感じました。
同じ遅延でも対応の仕方次第で印象は大きく変わりますし、安心感も全く違います。こうした経験から、私は「トラブル時の対応実績を確認しておくこと」がサービス選びでとても大切だと実感しました。
投資家を守る仕組みをチェックする
不動産クラウドファンディングで投資を続ける中で、私は「投資家を守る仕組み」が整っているかどうかを必ず確認するようになりました。たとえば、劣後出資の比率が高い案件は、万が一物件価値が下がった場合でも優先的に投資家の元本が守られる仕組みです。また、EXITプランや売却戦略が明確に示されている案件は、資金回収の見通しが立てやすく安心感があります。
私が実際に投資した案件では、らくたまの劣後出資30%やアップサイド配当方式があるおかげで、運用終了後すぐに分配金が支払われ、リスクの高さをある程度カバーできていると感じました。逆に、このような仕組みが不透明な案件は、利回りが高くても「本当に元本は守られるのか」と不安になります。初心者のうちは利回りや短期運用に目が行きがちですが、投資家を守る仕組みがきちんと整っているかをチェックすることが、安心して長く投資を続けるコツだと実感しています。
